どうも、ノマドクリエイターのショウヘイ( @shohei_creator )です。
ブログアシスタントのふーちゃんです。
小説も含めて、文章を書き上げた後には、推敲という作業をおこないます。
推敲では、誤字・脱字・衍字の修正はもちろん、意味の通りづらそうな表現を簡潔にしたり、不足している情報を補ったり、あるいは余分な情報を削り取ったりします。
すべては、『読者にとって読みやすく、かつ分かりやすい文章』に仕上げるためです。
今回の記事では、小説の文章の完成度を高める推敲のやり方について説明します。
また、推敲する時に役立つオススメ無料ツール・ソフトを紹介します。
小説の推敲の意味とは
小説の推敲は、執筆後の文章を添削して『読者にとって読みやすく、かつ分かりやすい文章』へ仕上げる作業です。
小説の推敲で大切なことは、『どう書けば、読者にとって読みやすいか』という心配りです。
村上春樹氏は、推敲について、このように述べています。
推敲にとってもっとも大事なのは、親切心です。読者に対する親切心(サービス心ではなく親切心です)。
出典元(表題:村上さんのところ 著:村上春樹 出版社:新潮社 出版年月日: 2015/7/24 )
小説の推敲は、基本的に『小説を書き上げた後』におこないます。
少し書いたら推敲、少し書いたら推敲……ということをしていると、書き上がるまでに時間がかかりすぎるからです。
また、小説の推敲は、『全体の展開が自然かどうか』や『登場人物の言動が一貫しているか』も確認していきます。いずれにせよ、書き上げ後の方が好都合です。
推敲の由来とは
推敲は、中国で起きた昔の出来事を由来にしています。いわゆる、故事成語です。
昔、唐の詩人である賈島 ( かとう ) は、ロバに乗って都に行く途中で『僧は推す月下の門』という詩を作りました。少しして、『推(お)す』の代わりに『敲(たた)く』という語を思いつきます(門を押すか、それとも叩くか)。
どちらにすべきか考え込んでいた賈島は、向こうから来た韓愈(かんゆ)という偉い役人の行列に衝突します。不届き物として捕らえられた賈島は、韓愈の前に連れて行かれます。
賈島は、行列に衝突してしまった理由を韓愈に伝えます。そして「推すと敲く、どちらが良いでしょうか?」と尋ねます。すると、韓愈は「敲くの方が良いだろう。月下に音を響かせるという風情がある」と答えました。
上記のような経緯があり、『文章を書いた後、何度も読み返して表現を整えること』を推敲と呼ぶようになりました。
小説の推敲と校正の違い
推敲と似た意味の言葉として『校正』があります。
推敲も校正も、どちらも『文章の誤りを直して、表現を整える』という意味です。
推敲と校正の最大の違いは、誰が文章の誤りを確認するかです。
校正は、作者以外の人(校正者)がおこないます。
校正者は、ゲラ(原稿を印刷したもの)の文章を書き換えません。「ここ、変だな」と気になるところに、赤字で ただし書きするだけです。
誤字・脱字・衍字、文法の間違い、設定の現実性と矛盾、表記統一の乱れなど、『読者目線から見た、気になる点』を総合的に指摘してくれます。
ちなみに、校正と似た言葉には、『校閲』があります。
校閲は、どちらかと言えば、『小説の内容が事実と合っているかどうか』という事実確認の意味が強いです。
小説の中で『現実に起きた出来事』をネタに使っているなら、いつ・どこで起きたか、誰が主犯か、どれくらいの被害があったか……などを事件の記録から確認します。
小説の中で『とある物理法則』をネタに使っているなら、物理法則の内容を正確に調べて、小説で正しく描写されているかどうか確認します。
小説の推敲は、必ず1度はおこなうべき?
小説をキリの良いところ(投稿用の1話など)まで書き上げたら、必ず1度は推敲すべきです。
作品を推敲せずに公開することは、読者をなめていることと同じです。
小説の執筆は、人の手になるものです。本人が気を付けていても、どうしても手違いが起こります。
誤字・脱字・衍字は、確実に存在するでしょう。品詞の並び方が悪い場合もありますし、段落の前後に整合性が欠けている場合もあります。
また、小説の文章には、どうしても作者の癖が表れます。作者にとっては読みやすくても、読者にとって読みづらい文章になることは避けられません。
小説の推敲は、読者がより読みやすく、より物語を楽しみやすくするためにおこないます。小説の完成度を高めることで、作者が自己満足するためではありません。
自分に出来る努力を怠り、中途半端な作品を読者に渡すことは、読者に対する無礼と言えるでしょう。
料理人は、料理の盛り付け方にも気を配ります。
小説家も、小説を楽しむ読者のことを配慮して、推敲に取り組みましょう。
小説を推敲する時期(タイミング)
小説を推敲するタイミングは、短編小説くらいの量(原稿用紙 30 枚以下)なら、小説を書き終えてから1日以上の期間を空けることをオススメします。
小説を書き終えた直後は、脳が『執筆状態』のままです。物語に関する知識が活性化しているので、純粋な読者目線で文章を眺められません。
描写不足で読みづらい文章があっても、執筆者特有の『文章に書いていないことも分かっている』という状態が邪魔して、脳内で文章の意味を補足してしまいます。
書き終わり後に1日以上の期間を空けて、脳の『執筆状態』を解除しましょう。
長編小説のように、原稿用紙換算で 200 枚を超える量の場合は、少なくとも5日は期間を空けることをオススメします。
長編小説の場合は、それぞれの登場人物の性格と言動が一致しているかどうか、舞台設定に矛盾が称していないか、1つ1つの場面展開が自然かどうかなど、確認すべき点が多いです。
小説の内容を綺麗に忘れるほど長い期間を空けた方が、より読者に近い目線で物語を眺められます。設定の矛盾を見つけやすくなり、効率よく推敲を進められます。
本業の仕事に専念したり、趣味のアウトドアを楽しんだりするなど、いったん小説の執筆から綺麗さっぱり離れておきましょう。
小説の推敲のやり方|確認すべきチェックリスト
小説の推敲のやり方ですが、下記のチェックポイントに注意して、文章と物語構成を直していけば大丈夫です。
- 誤字誤用、脱字衍字の修正
- 主語が明確に書かれているか
- 主語と述語の対応が正しいか
- 「てにをは」の使い方は正しいか
- 5 W 1 H は分かりやすいか
- 修飾語と被修飾語をが近いかどうか
- なるべく一文を短くする
- 読点を使い過ぎて、一文を長くしないこと
- 冗長な表現を削る
- 「~の」という表現を減らす(悪い例:秋田県の米農家の水田の土壌の肥沃度は……)
- 「~が」という接続表現を減らす(悪い例:普段のジャイアンは悪者だが、映画版では良い奴になるので「本当は良い奴なのか?」と思うが、結果的に思い違いと分かる)
- 言い切り表現を使う(「~だろう」や「~かもしれない」などの表現を削る)
- 意味の切れ目を明確にする
- 『意味が切れ目』や『場面の変わり目』や『息継ぎ』の部分に読点をつける
- 文章の趣旨が変わるなら、改行する(段落をつける)
- 『誰』が『何した』か明確にする
- 一文の中で、主語と述語を対応させる
- 指示語や代名詞を減らす
- 読みやすさを上げる
- 適度に漢字を開く(例:致しました → いたしました)
- 難読漢字を減らす
- 専門用語を使う時は、地の文で用語の意味を説明する
- 過剰な説明(ウンチク)を減らす
- 表現を向上させる
- 「い」抜き言葉・「ら」抜き言葉に注意
- 程度を表現する時は、具体的な数字を使う
- 二重敬語を使わない(お召し上がりになる、など)
- 外来のカタカナ語を乱用しない(シナジー、ディスカッション、カンファレンス、コミットなど)
- 同じ言い回しを多用しない
- 擬音や擬声語を多用しない
- 語尾の語調をバラけさせる(「~だ。~だ。~だ」と同じ語尾を繰り返さない)
- 五感を刺激する表現を使う(例:舌が焼けそうに熱いステーキを噛みしめると、プツッという歯ごたえと同時に、ジュワッと肉汁があふれ出した)
- 登場人物の感情表現に『生理的な変化』を加える
- 文章のリズムに緩急をつける
- 時々、体言止めを挟む
- 同一人物の長い発言は、いったん地の文を挟むなど、適当な場所で区切る
- 物語構成の完成度を高める
- 社会的な関心を持たれるテーマを使っているか
- 馴染みあるが目新しさを感じるコンセプトを使っているか
- 読者が特定のカタルシスを得やすい構成になっているか
- 独自性があるか(既存作品と似ていないか)
- 読者が先を読めないような意外な展開に発展しているか
- 冒頭の場面で、読者の興味を引き付けられるか
- 前後の場面展開は自然かどうか
- ご都合主義な展開になっていないか
- 展開が中だるみしないよう、ところどころに緊張する場面を配置しているか
- 竜頭蛇尾にならず、結末まで展開に勢いがあるか
- 起承転結のように『展開の波』が作れているか
- 結末が自然な体裁になっているか
- 敵役や障害は、主人公をギリギリまで追いつめているか
- 登場人物の思考・感情を無理に変化させていないか
- 登場人物の性格・信念が貫徹しているか
- 登場人物の言動が薄っぺらくないか(設定が掘り下げ出来ているか)
- 主人公は好感を持てる人物か
- 読者が主人公に感情移入しやすいか
- 物語を通して、主人公は欠落を回復できたか
- 主人公が人間的な成長を遂げているか
- 主人公が脇役になっていないか(脇役が活躍しすぎていないか)
- 物語の佳境で、主人公が活躍して、敵を倒しているかどうか
- 小説タイトルに『読者の興味を引ける面白さ』はあるか(反社会性、新奇性、快適性、性的、謎、社会承認、自己優越の要素が入っているか)
小説の文章表現を推敲する時の注意点
小説の文章表現を推敲する時は、『回りくどい言い回し』に書き直さないように注意してください。
回りくどい言い回しとは、やたらと詩的・文学的な表現のことです。もしくは、形容詞の使い過ぎです。
たとえば、安倍公房の『壁』は、下記の冒頭から始まります。何を伝えたいのか分かりづらい言い回しです。
目を覚ましました。
朝、目を覚ますということは、別に変わったことではありません。しかし、何が変なのでしょう? 何かしら変なのです。
出典元(表題:壁 著者:安倍公房 出版社:新潮社( 1969/5/20 )
小説の推敲とは、『読者にとって、より読みやすくて、より分かりやすい文章表現に書き直すこと』が前提です。
文章表現の美しさを優先して、回りくどくて分かりづらく書き直してしまったら、推敲する意味がありません。
もちろん、美しい文章表現は、素晴らしいです。それ自体は、なんら否定されるべきものではありません。文学的に、優れた価値があります。
ただし、優先すべきは、『読者が読みやすくて分かりやすい文章』です。
音読推敲について
推敲の方法の1つに、音読推敲というものがあります。
音読推敲とは、小説の文章を声に出して読み上げて、文章の違和を探るというものです。
音読推敲は、「耳も使って推敲できるから、黙読の推敲よりも効果的だ」という意見を目にします。
確かに一理ありますが、基本的な推敲作業は、黙読で充分です。
音読推敲は、文章を声に出して読み上げる必要があるので、推敲作業に時間がかかりすぎるデメリットがあります。
また、普通の読者は、小説を音読で読みません。より読者の目線に立った推敲を進めるなら、黙読推敲の方が適しています。
ただし、登場人物の会話については、音読推敲が適しています。
小説の会話文は、口語(普段の話し言葉)で書かれている方が自然です。音読で会話文を読み上げれば、会話文が変に文語(書き言葉)になっていた時に、気づきやすくなります。
地の文は黙読推敲、会話文は音読推敲……というように使い分けましょう。
紙に印刷して推敲するべきかについて
私の意見としては、紙に印刷する推敲は、最後の仕上げの時だけで充分です。
記事の後半で紹介する推敲補助ツール・ソフトの登場により、データ状態の文章の方が推敲しやすい環境が整っているからです。
推敲補助ツール・ソフトを使えば、文章の誤りを機械的に検査できます。検査作業は、一瞬で終わります。機械だからこそ、文章の正誤分析は厳密です。
まずは推敲補助ツール・ソフトを使って、徹底的に文章の誤りを潰していきましょう。
実際に紙に印刷しておこなう推敲は、最後の最後で構いません。
もちろん、わざわざ紙に印刷して推敲する必要はありませんよ。
原稿データを PDF 形式で保存して、電子書籍に近い状態で推敲しても OK です。
紙の印刷代も必要ないので、お得ですね。
小説を推敲する回数と時間について
私の個人的な意見としては、推敲は3回もやれば充分です。
推敲にかける時間は、1回の推敲につき、文字量 5000 文字あたり 30 分もあれば充分です。
上記は、あくまでも目安です。厳密に守る必要はありません。
気のすむまで、何百時間もかけて、何十回でも推敲してください。
注意して欲しいことは『推敲にこだわっても、作品の完成度は、劇的に上がらない』ということです。
文章表現を直す推敲は、いわば建物の外装工事です。表面の凹凸を滑らかにして、ペンキを塗って、体裁を整えます。
場面を追加・削除する推敲は、リフォームと言えます。時には不要な壁を取っ払い、外壁の境界を広げて、より居住に適した空間に作り変えます。
どちらにも言えることは、変更できる部分は表面のみであり、建物の基礎と骨格は変えられないということです。
建物の基礎や骨格は、小説で言うところのテーマ・コンセプト・プロットです。これらを変えるということは、推敲とは言いません。ゼロからの書き直しです。
小説のの完成度の限界は、テーマ・コンセプト・プロットによって決まります。推敲以前の完成度が低いなら、推敲しても、たかが知れています。
推敲に時間をかけるよりも、別作品を書き始めた方がマシです。
推敲は、あくまでも表面的な見た目を整える工程に過ぎません。3回もやれば充分です。
それ以上 推敲しても、完成度の上昇度は、誤差の範囲内です。
小説の推敲に役立つ無料ツールまとめ
小説を推敲する時に役立つ無料ツール(サイトやソフト)は、探せばたくさん見つかります。
文章校正用と音読用として、オススメのツールを紹介しますね。
小説の推敲に役立つサイト1:日本語校正サポート
こちらは、ブラウザで使える日本語校正サポ―トです。
インストール不要で、操作は簡単。しかも、最大1万文字も校正チェックできる優れものです。
使う時は、校正したい文章をコピーして、ブラウザの記入欄の中にコピー & ペーストした後、下部の【日本語チェック】ボタンを押すだけです。
記入欄の左下にある【設定をカスタマイズする】をクリックすると、『校正チェックしたい項目』と『文字数を数える時の決まり』を変更するカスタマイズメニューが表示されます。
設定のカスタマイズについては、特にいじる必要はありません。
下の画像は『吾輩は猫である』の冒頭を校正ツールでチェックした結果です。修正すべき部分を1つ1つ指摘してくれます。修正すべき理由も表示されるので、執筆技術の反省にも役立ちます。
小説の推敲に役立つサイト2:小説形態素解析 CGI (β)
こちらは、ブラウザで使える文章解析ツール 小説形態素解析 CGI (β)です。
具体例として『吾輩は猫である』の冒頭を解析にかけました。
解析情報は、3グループ表示されます。
1つ目のグループは、基礎情報。
総文字数や行数、原稿用紙換算、地の文と台詞の割合、ひらがなとカタカナと漢字の使用割合などが表示されます。
漢字の使用率は、全体の約 30 %が読みやすいと言われています。参考までに。
2つ目のグループは、形態素解析:分析結果。
形容詞や同市などの『品詞』、体言止めや倒置法のような技法の使用度が表示されます。
3つ目のグループは、客観的な批評。
文章に対する批評が表示されます。機械的な解析結果に基づく批評なので、冷静に自分の文章構成を見詰め直しやすいです。
周りに文章批評をお願いできる人がいない、または他人に文章を見せるのが恥ずかしい人にとって、かなり役立つ機能です。
小説の推敲に役立つサイト3: Enno
Enno は、日本語のタイプミス(誤字脱字・変換ミス・編集ミス・文字化け ) をチェックするために提供されている無料ツールです。
トップページの右側にある入力欄に推敲したい文章をコピー & ペーストした後、【タイポ / 変換ミス / 誤字脱字エラーをチェックする】をクリックしましょう。
具体例として、以前に書いた『ポモドーロ・テクニックの紹介記事』をあえて改悪して、誤字脱字・誤用の有無をチェックしてみました。
こちらがチェック結果です。
左側は、チェック対象の原文です。誤りが含まれている文章は、背景が水色で表示されます。具体的な誤りは、背景が黄色で強調されます。
右側は、校正用の編集欄です。指摘された誤りを見つけたら、すぐに正しく書き直せるように配慮された造りになっています。
それでは、私がどのように記事を改悪したかについて、上から1つ1つ見ていきましょう。
まずは、二重の句点です。推敲するときに、見逃してしまいがちですね。
次は、二重の読点。
タイプミス。ローマ字の母音が入力できていない状態です。
小説の推敲に役立つ無料ソフト1: Novel Supporter
Novel Supporter は、クロノス・クラウンさんが開発した無料ソフトです。
無料とは思えないほど高性能なので、推敲用の無料ソフトとして、とてもオススメです。有料で売られていたとしても、なんら不思議ではありません。
文章校正のみならず、音読機能まで付いているという作り込みようには、驚かされました。
Novel Supporter の主な機能は、次の通りです。
- 単語近傍探索
- こそあど確認
- 文末重複確認
- 段落先頭重複確認
- 文章警告
- 画数ヒートマップ
- 文長ヒートマップ
- ルビ追加
- 文字種表示
- 指定文字数改行
- 音声読み上げ( SAPI5 )
- センチメント分析
- 使用単語集計
- 正字略字切り替え
- 章ボリューム表示
- 言い回し確認
単語近傍検索
単語近傍検索は、一定範囲内で重複した語が出てきた場合、該当の語を色付けしてくれる機能です。
小説では、同じ表現が繰り返されると『語彙に乏しい』と読者に思われてしまいます。類語辞典などを利用して、なるべく異なる表現を使うようにしましょう。
こそあど確認
こそあど確認は、いわゆる『指示語』を強調表示する機能です。
指示語が使われると、何を意味しているか探す必要があります。そのため、指示語が数多く使われている文章は、それだけ読者にとって読みづらい文章です。
なるべく指示語の使用回数を減らしましょう。
文末重複確認
一定範囲内で、同じ文末の表現がある部分を強調表示します。
何度も同じ文末表現が使われると(例:~です。~です。~です)、読者は単調な印象を覚えます。また、鬱陶しくも感じます。
文末表現をズラすことを心がけましょう。
文章警告
誤った文章表現を指摘してくれる機能です。
文長ヒートマップ
一文の長さによって、色分けしてくれる機能です。
一文が短いほど青、長いほど赤で色分けされます。
一文が長い文は、それだけ色々な意味が詰め込まれるので、読者にとって読みづらい文になりやすいです。
文長ヒートマップで赤色表示された文があれば、もっと短い文で表現できるかどうか考えましょう。
小説の推敲に役立つ無料ソフト2:テキストーク
こちらは、パソコンにインストールして使うテキストークです。
記入欄に文章を書いて、メニューバーの再生ボタンを押すと、文章を一行ごとに読み込み、機械音声で読み上げてくれます。
こちらは、【吾輩は猫である】の冒頭を機械音声で読み上げた音声です。
読点が少ないと、変な読み上げ方になるので、どこに読点を置けば良いのか分かりやすくなりますよ。
機能としては、音量と速度の調節、 8 種類の声質選択、音声データの出力が可能です。
また、辞書登録機能も搭載されています。これは、事前に『単語と読み方』を登録することで、特殊な読み方で読ませられる機能です。
たとえば、『禁呪詠唱』を『ワールドブレイク』と読ませたかったら、単語に『禁呪詠唱』、読み仮名に『ワールドブレイク』と記入して、追加ボタンを押しましょう。
小説の推敲のやり方のまとめ
- 推敲の目的は、読者にとって読みやすくて分かりやすい文章に仕上げること。
- まずは一気に小説を書き上げた後に、推敲すること。少し書いて推敲、少し書いて推敲を繰り返すと、いつまで経っても書き上がらない。
- 推敲と校正は違う。校正は、作者以外の人(校正者)が『読者目線で見た気になる点』を指摘して、赤文字で注意書きすること。
- 校閲は、小説の内容と『現実世界の事実や物理法則』に矛盾が無いかどうか調べる作業。
- 推敲するタイミングは、短編小説なら、少なくとも1日の期間は空けること。長編小説なら、少なくとも5日の機関は空けること。書き上げ直後に推敲すると、自分の文章を読者目線で眺めづらくなる。
- 推敲する時は、確認すべき点を一覧できるチェックリストがあると便利。
- 音読推敲は、会話文の時に使うと効果的。地の文は、黙読の推敲で充分。
- 現在は推敲補助ツール・ソフトがあるので、わざわざ紙に印刷する推敲の必要性は低い。やりたいなら、最後の仕上げの時だけで充分。
- 推敲の回数は、3回もやれば充分。それ以上の推敲をおこなっても、小説の完成度は、さほど上がらない。推敲は、あくまでも体裁を整えることしか出来ない。
- 推敲に役立つ無料ソフトは、 NovesSupporter がオススメ。