どうも、ノマドクリエイターのショウヘイ( @shohei_creator )です。
ブログアシスタントのふーちゃんです。
今回の記事では、「小説・ライトノベルの衰退する未来」と「今後の時代における作家の苦境」について、正直な意見を書きまとめます。
間違いなく、小説家やライトノベル作家を目指す人たちの意志をくじくことになると思います。
ショウヘイさんや私を含めて、このブログを敵視する人が増えるかもしれないので、私は不安です。
自分は、特に気にしないけどね。
小説業界の現実を直視しているからこそ、こういった記事を書けるわけだし。
そもそも、自分の正直な意見に賛同してくれない人なんて、いようがいまいが同じだよ。
私は、みんな仲良くがいいです……。
こっちは、現実の世界で生きているんだ。
空想を描きすぎて、作者本人が現実を見失ってしまったら、どうしようもない。
夢だけでは、お腹はふくれない。生きるためには、お金が必要だ。
なお、「小説・ラノベがオワコン化した後に、小説家・ラノベ作家は、どうやって稼げばいいのか?」については、こちらの記事でまとめています。
娯楽コンテンツとしての小説・ラノベは衰退する
まずは、「娯楽コンテンツとしての小説・ラノベが衰退する」ことについて、娯楽需要の移り変わりやビジネスモデルの変化を考慮しながら説明します。
娯楽競争において、文章媒体は動画媒体に勝てない
小説・ラノベが娯楽コンテンツに分類される以上、他の娯楽コンテンツと「人々の限られた余暇」を奪い合って、勝たなければいけません。
競争に負けることは、すなわち娯楽コンテンツとしての死を意味します。
小説・ラノベにとっての競争相手とは、自宅でも手軽に楽しめる娯楽コンテンツです。
たとえば、漫画・アニメ・スマホゲーム・テレビゲーム・ VR ゲーム・オンラインゲーム・ YouTuber 動画・ゲーム実況動画・テレビ番組・各種 SNS などです。
もちろん、ハンドメイドのような趣味も、競争相手に含まれます。
娯楽コンテンツ競争で勝つためには、『単位時間あたりの娯楽量』と『娯楽を得るための労力』と『料金』の3要素が重要になります。
この3要素を考慮すると、動画媒体の娯楽コンテンツは強敵です。
小説・ラノベのような文章媒体の娯楽コンテンツは、単位時間あたりの娯楽量が少ないことに加えて、娯楽を得るために多くの労力を必要とします。
有料販売されている書籍については、 1 冊 700 ~ 1500 円が一般的な価格です。小説投稿サイトに訪れれば、無料で投稿小説を読むことは出来ますが、質はピンキリです。
正直なところ、娯楽コンテンツとしては貧弱すぎます。単位時間あたりの娯楽量に対して、労力が割に合いません。
そうだと言うのに、有料書籍は 700 ~ 1500 円なので、なおさら割に合いません。
動画媒体の娯楽コンテンツは、単位時間あたりの娯楽量が多く、支払う労力が少ないです。受動性は抜群であり、仕事帰りで疲れていても、ソファーや布団に寝っ転がりながら楽しめます。
動画媒体の娯楽コンテンツは、広告やスポンサーから収入を得ているため、消費者に対して料金を請求しないことが大半です。
ゲームコンテンツにしても、課金やダウンロードコンテンツで収入を得るビジネスモデルが主流になりつつあります。
スマホゲームやオンラインゲームは、基本的に無料で遊べます。
据え置きゲームのソフトにしても、コンテンツ量や総プレイ時間を考慮すると、小説・ラノベよりも安上がりです。
小説・ラノベは、『単位時間あたりの娯楽量』と『娯楽を得るための労力』の2点で非常に不利だというのに、『料金』の点で差別化できていません
つまり、小説・ラノベは、動画媒体の娯楽コンテンツに確実に負けます。
別の問題として、小説やライトノベルには、コミュニティという概念が薄すぎます。
今後の時代は、コミュニティ重視の傾向が加速していきます。
特定の集団に所属して、同じ価値観や意見を共有できることに、価値が見出されるようになります。
小説やライトノベルだって、感想欄で盛り上がれますよ。
あれはコミュニティに入らないのですか?
コミュニケーションの頻度が少ないし、コミュニティに所属している感じも薄い。
YouTube のような環境と比べると、はるかに見劣りするよ。
キャラクター性が重視される YouTuber チャンネルほど、そのことが如実に表れるね。
特に、リアルタイムで動画を見ながらユーザー間で意見発信できるスーパーチャットなんて、すさまじいよ、
「物語のお菓子化」が進むほど、小説・ラノベは生き残れなくなる
娯楽に特化したライトノベルの中でも、異世界転生・召喚ジャンルは、多くの読者から好まれています。
とりわけ、主人公が強力で稀少なスキル(いわゆるユニークスキル・チートスキル)を所有して、鎧袖一触の活躍を見せるような筋書きが人気です。
傾向としては、泥臭い努力や苦戦などの展開は、読者から嫌われているようですね。
知識や知恵の増加、視野と思想の拡大といったことを求めず、ひたすらカタルシスの快楽を追求する……。言い換えれば、物語のお菓子化が進んでいます。
とある人の表現を借りるなら、脳死コンテンツですね。頭すっからかんで楽しめるだけで、現実で役立つ何かを得られるわけではない。だから、脳死コンテンツです。
現実世界を否定して、泥臭い努力を嫌い、持って生まれた能力や美貌に依存した設定の多い物語は、退廃と呼べる域に達しています。
読者の精神の健全性を損なうことは、間違いありません。
また、娯楽に特化しすぎることは、娯楽でしか勝負できないことを意味します。
純粋な娯楽として勝負した場合は、小説・ラノベは、動画媒体の娯楽コンテンツには勝てません。絶対に負けます。
読者の需要を追った結果とはいえ、物語性を軽視した流行りの作品設定の行きつく先は、娯楽コンテンツとしての破滅です。
読者の需要を満たすことを追求した結果、小説やライトノベルが持っている物語の力を捨てることになった。
しかも、そのことが原因となって、今後の娯楽競争では生き残れなくなってくる。
なんとも皮肉な話だね。
何か打開策はありませんか?
安易な設定に頼りすぎないこと……そして作者本人が広範な人生経験を積むことだね。
たとえるなら、化学調味料に頼った料理づくりは控えろってこと。
「異世界が舞台」の物語が好きな読者は、 VR ゲームの方へ流れていく
【 Re: ゼロから始まる異世界生活】や【ソードアート・オンライン】を代表例として、現実世界の住人が異世界(またはゲーム世界)に行って活躍する設定が流行しています。
小説投稿サイトの【小説家になろう】では、異世界転生 / 転移のジャンルが個別に創設されるほどの人気っぷりです。
ここで問題となることは、『異世界に転移または召喚されて活躍する』という設定です。とりわけ、『ゲーム世界であり、経験値やステータス要素もある』という設定が危険です。
と言うのも、この手の読者の需要は、 VR ゲームが満たしてくれるようになるからです。
バーチャル空間を擬似体験できる VR ゲームは、強烈な異世界体験を味あわせてくれます。
同じ需要を満たせる上位サービスの登場は、既存サービスを駆逐します。スマホはガラケーを駆逐しましたし、デジタルカメラは使い捨てカメラを駆逐しました。
現状、まだ VR ゲームは高価であるため、そこまで一般家庭に普及していません。
しかし、技術革新は、機器の性能を向上させると同時に、低価格の販売を実現させてきました。 VR ゲームにしても、例外ではありません。
今よりも本体価格とソフト価格が安くなることは、間違いありません。ゲームクオリティが上がることも確実です。
販売されるゲームの種類は、今よりも格段に増えます。その中には、『ファンタジー世界やゲーム世界に転生・召喚された主人公が活躍する』というジャンルも登場します。
その手の設定が売れることは、今の読者市場によって証明されているからです。
今後の VR ゲームの普及は、すでに衰退期に入りつつある小説・ラノベにとって、致命傷となるでしょう。
VR ゲームといえば、据え置きの筐体を使う方法が一般的だけれど……。
やがては、高性能のノートパソコンにエミュレーターソフトウェアをインストールして、ノートパソコンから VR ゲーム世界を体験できるようになるかもしれないね。
あ、ありえそうです……。
現段階ですら、もうこの域だからね。
戦闘できるし、ステータス画面もあるし、異世界ゲーム転生・召喚ものが体験できるよ。
小説・ラノベを書くような手軽さで「キャラクター動画」が作れるようになる
まだ実現するまでに時間は掛かるでしょうが、やがて小説・ラノベを書くような手軽さで、キャラクター動画が作れるようになります。
私自身は、キャラクター動画を制作するためのツールには疎い側です。動画制作にしても、 AviUtl とボイスロイドを組み合わせた字幕式の動画を自作した程度の経験しかありません。
しかしながら、キャラクター動画制作ツールとして有名であろう MMD と AnimeEffects の登場は、今後の個人制作の娯楽コンテンツを革新する力があると感じてきました。
現在の YouTube やニコニコ動画の投稿作品を見れば分かる通り、上記のツールなどを利用した高品質の個人制作キャラクター動画が大量に投稿されています。
キャラクターや小物などの素材は、無料配布している物でも事足りています。
たとえキャラクターモデルなどのデータがそろっていても、キャラクター動画を作る時は、多くの時間と労力を必要とします。それは、キャラクターのささいな動きでさえ、事細かに設定する必要があるからです。
MMD や AnimeEffects のような優れたツールが配布されながらも、未だにキャラクター動画制作の敷居が高い理由は、動作設定の煩雑さにあると言えるでしょう。
ただし、 MMD や AnimeEffects の登場からも分かる通り、技術革新の効果は恐るべきものです。
時代が進めば進むほど、技術革新の速度が上がってきているように感じます。
人間の動作には、共通する基本があります。その基本動作をインストールさえしてしまえば、あとは感覚的な微調整だけで自然な動きを再現できるようになるのではないでしょうか。
自分でモーション制作せずとも、どこかの企業が配布したモーションデータを格安ないし無料で手に入れられるようになるかもしれません。
ともかく、キャラクター動画を個人制作しやすくなることは、小説・ラノベの『文章を書き連ねればいい』という制作の簡易さが強みにならなくなることを意味します。
大衆が動画コンテンツを選ぶのであれば、創作者も動画制作の方に力を入れていくことになります。 YouTube に投稿した動画がヒットしたら、いくらかの広告料は稼げるからです。
【小説家になろう】や【カクヨム】に投稿して書籍化を目指すよりは、目に見えた結果が出やすいですし、堅実に小遣い稼ぎできます。
文章を書くにこだわりの薄い人から、どんどん個人動画の制作に切り換えていくことでしょう。
放っておいても小説・ラノベの読者は減りますが、創作者が減って新規作品の量が減れば、なおさら読者は減っていきます。
読者数の減少は小説・ラノベ業界の不景気につながり、それに絶望した創作者は、なおさら個人動画の制作に切り替えていきます。
あとは、悪循環を繰り返すのみです。
VR ゲームも脅威だけれど、個人でキャラクター動画を制作できる環境が整うことも脅威すぎる。
『制作の難易度』という敷居すら取り払われたら、もはや小説・ライトノベルに生き残る道はないね。
しかし、キャラクター動画となると、音声は必須になりますよ。
BGM や SE はともかくとして、キャラクターの肉声は、そう簡単に用意できません。
声優さんにお願いしなくては。
キャラクターの肉声についても、かなり怪しいところだね。
ゲーム実況やバーチャル YouTuber が活気づくほどに、合成音声の需要も高まってきているはずなんだ。つまり、お金が動く。
『異性キャラクターを使って YouTube 動画を投稿したいけれど、声優は雇えない』という投稿者には、まさにドンピシャだ。
商用利用できるお手頃価格の合成音声ソフトウェアが登場してきても、何もおかしくないよ。
ひ、否定しづらいです……。
小説やライトノベルにこだらわなければ、どんどん創作の幅が広がるんだよ。
創作の根底にある動機が「触れた人が楽しめる物語を作りたい!」であれば、むしろ喜ぶべきことだ。
小説家・ラノベ作家に厳しい時代が到来する
ここからは、情報コンテンツビジネスの移り変わりと個性尊重の時代における小説家・ラノベ作家の苦境について説明します。
情報コンテンツは無料化せざるを得ない
小説・ラノベに限らず、情報コンテンツと呼ばれるものは、どんどん無料化していきます。
この現象には、広告と課金を主軸にしたビジネスモデルと情報コンテンツの無断転載が大きく関わっています。
すでに無料提供されている情報コンテンツだけでも、キリがありません。しかも、良質なものばかりです。
YouTube やニコニコ動画には、視聴し切れないほどの面白い動画が山のように投稿され続けています。
写真 AC やイラスト AC では、種類が豊富なイメージイラストや画像が掲載されています。
ぱくたそでは、さまざまな状況の人物写真が掲載されています。
良質な情報コンテンツが無料で提供されていれば、ユーザーの大半は、無料コンテンツの方に流れていきます。
今まで有料で情報コンテンツを提供していた企業は、経営方針の変更を余儀なくされます。自社も無料化するか、超高品質で差別化するか、あるいは倒産です。
小説・ラノベも情報コンテンツである以上、無料化の波には逆らえません。
小回りの利く新興出版社から、電子書籍の無料出版に取り組み始めるでしょう。
たとえば、スマホ向けの漫画・小説アプリ【ピッコマ】では、多くのライトノベルが待てば無料で読めるようになっています。
たとえ出版社が電子書籍の無料化を拒んだとしても、悪質アフィリエイターの無断転載という別問題が起こります。
あなたが普段からインターネットを利用しているなら、 YouTube に著作権違反の無断転載動画が山のように投稿されていることは知っているでしょう。
漫画村のようなサイトでは、商業販売されている漫画や同人誌の全ページが掲載されていることも知っているでしょう。
このような無断転載が氾濫する理由は、悪質アフィリエイターが広告収入で稼ぐことを狙っているからです。
人が集まれば集まるほど、広告収入で稼ぎやすくなります。だから、大量に無断転載するわけです。
たとえ警察が取り締まったところで、この手のアフィリエイターは、続々と現れてきます。見せしめに逮捕・制裁できたとしても、根絶は不可能です。
広告収入が主流のビジネスモデルの普及にしても、悪質アフィリエイターの無断転載問題にしても、情報コンテンツは無料化する方向に向かっています。
小説・ラノベも情報コンテンツである以上、電子書籍が無料発刊されることが当然になってくるでしょう。
つまり、書籍の売り上げから得られる印税収入が無くなっていきます。
小説やライトノベルの販売によって利益を得られないとなると、小説家やライトノベル作家は、どこでお金を得るのでしょうか。
投稿サイトの広告収入の還元を期待するか、実物グッズの販売による著作権使用料を狙うか、何かしらの体験価値を提供して稼ぐことになるね。
やはり、小説のようなコンテンツでも、広告収入を狙っていくようになるんですね。
ノベルバやマグネットのように、 PV 数に応じて報酬を支払う投稿サイトが増えてきていますもんね。
まあ、あまり期待できないけれど。
PV 数に応じた報酬の支払いなんて当たり前。序の口。
さらに、読者にも何かしらの金銭報酬に近いメリットを提供するくらいじゃないと、不充分だよ。
読者さんにも報酬を支払う必要があるんですか!?
だって、投稿されている小説を無料で読めるじゃないですか。
小説やライトノベルが戦うべき真の敵は、動画コンテンツとゲームコンテンツだよ。
いかにして、他の娯楽コンテンツからユーザーを奪い取ってこられるかどうかが肝心。
単純に娯楽を提供するってだけなら、 YouTube の方が圧倒的に強いじゃないか。
そもそもの読者が増えないと、無意味ってことですか?
そういうことだよ。
動画コンテンツと真正面からユーザーを奪い合うんだから、読者にも何か金銭的なメリットが無ければ、わざわざ小説を読みに来ないでしょって話。
刺激量にしても受動性にしても、動画の方が格段に魅力的なんだから。
小説家・ラノベ家は「脚本家」として扱われる
現状でも言えることですが、小説家・ラノベ作家は、脚本家(シナリオライター)として扱われるようになります。
つまり、画像ありき・映像ありきの作品のために、物語の筋書きやキャラクターを作るということです。
動画コンテンツは、多様性を高めながら、今後も大量に作られ続けます。
それに加えて、新たな娯楽コンテンツが誕生することも考えられます。
具体例は、専用メガネを着用することで、常に現実と仮想現実が入り混じる世界を楽しむコンテンツの登場です。
実際のところ、メガネのレンズが液晶画面のようになっている製品は、数年前から存在します。手持ちの iPhone と連動させることで、数字やグラフを表示できるという代物です。
この手の技術が向上すれば、現実と仮想が入り混じる娯楽コンテンツが生まれますね。
たとえば、常時ポケモン GO を楽しめたり、リアル FPS したり、仮想の恋人やペットと会話したり……といった感じですね。
娯楽コンテンツは、『画像ありき・動画ありき』となります。つまり、小説・ラノベのような文章媒体の娯楽コンテンツは、完全にお払い箱になるわけです。
そうなると、脚本家としての役割しか求められなくなり、小説家・ラノベ作家という職業そのものが無くなります。
スマートグラスによる娯楽コンテンツが普及したら、パソコンを開かなくても動画を見られるし、ゲームで遊べるようになる。
なおさら、小説やライトノベルを楽しむ読者は減るだろうね。
ショウヘイさん、本当は小説やライトノベルのことが嫌いなんじゃないか……と思えてきている私です。
自分の場合は、物語を作ることが主目的だから、表現方法が画像や動画になっても構わないからね。
それに、小説執筆で食べているわけでもないから、自己弁護する必要もないし。
個性重視の時代に、小説家・ラノベ作家の没個性は不利
時代の流れとして、どんどん個性重視になってきています。
その人物の個性(とりわけ思想や価値観)が人々を引き寄せ、集客を可能として、個人ビジネスに繋がるということです。
個性重視の時代において、小説家・ラノベ作家は不利です。超不利です。
「え? 作家って一般人より個性的じゃん」と思うかもしれませんが、そういう意味の個性ではありません。表舞台に出てきて、人々を惹きつけられるという意味の個性が必要なのです。
小説家・ラノベ作家の没個性っぷりは、流行りのアニメやドラマを思い浮かべてもらえば、すぐに分かるでしょう。作品名は知っていても、原作者を知らない作品が大半ではないでしょうか?
それと、小説家・ラノベ作家は、基本的に顔が見えません。 SNS をやっている人でも、自分の写真や似顔絵を載せている人は少数でしょう。
イラストのように「あ、この絵柄は、あの絵師さんが描いたな」ということもありません。
かなり独特な文調でない限り、文章なんて誰が書いても同じように見えますから。
つまるところ、小説家・ラノベ作家は、作品名を記憶してもらえても、人間として記憶してもらいにくいということです。
だから、没個性です。
これからの小説家やライトノベル作家は、顔出ししていくことが重要ってことですか?
プロフィール画像は創作イラストでも構わないけれど、作品発表を通して有名になる……という発想は古いかもね。
方向性としては、ブロガー寄りになるかな。
もともと、文章を作成する適性を持っているわけだし。
ただし、ブロガーとして活動するとなると、もう小説やライトノベルの創作とは縁遠くなるけれど。
自分から小説の執筆を取り除いた時に、何が残るか……そこが問題。
なんかもう、小説やライトノベルとは無縁な活動になるわけですか。
これからの小説家・ラノベ作家は、どうすればいいか
私の主張は、一貫して「娯楽コンテンツとしての小説・ラノベは衰退する」ということです。
動画としての娯楽コンテンツがあふれ返り続け、これから多種多様な VR ゲームが登場して、さらには新娯楽コンテンツの出現などを考慮すると……ひと欠片の希望すら見えませんね。俗に言うオワコンってやつですよ。
時代の流れには逆らえませんが、いくらか出来ることはあるでしょう。
広告収入を投稿者に還元しない小説投稿サイトを使わなきゃ良いんじゃない?
ひとまずの提案として、作品 PV に応じた報酬を投稿者に支払わない小説投稿サイトは、作品の投稿を止めてみてはどうかな~と。
たとえば、有名どころは【小説家になろう】が挙げられますが、この手の小説投稿サイトを使うなって話です。
その代わり、【ノベルバ】や【マグネット】のように、広告収入を投稿者に還元する仕組みを導入した小説投稿サイトだけ使ってください。
昔ならいざ知れず、未だに広告収入を還元する仕組みを導入しない小説投稿サイトって……投稿者のことをナメている証拠じゃないですか?
既存の権威にあぐらをかいて、企業努力することを放棄している証拠じゃないですか?
作家が尊重される環境を望むのであれば、まずは利用する小説投稿サイトを選別するところから始めた方がいいですよ。
投稿サイトはユーザーありきで利益を稼いでいるわけですから、ユーザーがいなくなるような事態が起きたら、運営できなくなります。すぐさま経営方針を変えざるを得なくなります。
小説投稿サイトに広告収入を還元する仕組みを導入して欲しいなら、投稿者全員が離反すれば、話は早いじゃないですか。
出版社の編集者に過度な期待を持たないこと
「出版社の編集者にコネが持てれば、なんとかなるかも?」みたいな期待を捨てて、いかに個人で稼げばいいのか突き詰めた方がいいですね。
編集者は、お金を生み出す作家にしか興味を持たないでしょう。
それと、編集者もまたサラリーマンです。出版社が潰れそうでも「ひとまず失業手当もらって、一ヶ月くらい休んでから、ぼちぼち次の仕事を探そっかな」くらいの認識しか持っていないと思いますね。
編集者という職を選ぶくらいですから、編集業に何かしらの情熱を持っているでしょう。でも、会社に守られている人間に期待しちゃ駄目です。
自営と雇われでは、働くことに対する意識に、天地の差がありますから。
神話に帰れ、物語を尊重しろ、読者を現実に戻せ
あくまでも娯楽コンテンツとして小説・ラノベを書いていきたいなら、物語のお菓子化から脱却した方がいいですね。
方向性としては、神話の在り方に学び、物語の物語性を尊重して、読者の心を現実世界に繋ぎ直してあげればいいんじゃないかと。
結局のところ、私たちは肉体に依存して存在しています。どう足掻いたところで、生きながらにして現実世界と繋がりを断ち切れません。
どんなに娯楽コンテンツが現実世界から意識を切り放したところで、やがて戻って来ることになります。現実を直視する必要に迫られます。
それだったら、読者が空想に世界に旅立ち、そこで何かを学び取って、現実に帰ってきて、何かしたくなる物語を描いたらいいじゃないですか。
神話がそうであるように、『自分と世界の繋がり』に気付かせてあげればいいじゃないですか。
異世界転生・召喚系の物語は、すでに娯楽コンテンツとしての限界が見えています。
また、現実世界を全否定するような物語の流行は、社会不適合者や自殺者の量産に繋がり兼ねません。
今から小説家・ラノベ作家を目指して努力する価値はあるのか
無いね。自殺行為に等しい。
そこまで言い切りますか!
言い切るよ。言い切らないと、伝わらないだろうし。
10 年前ならいざ知れず、これほど多様な娯楽コンテンツが登場してきていて、この先は VR ゲームが娯楽市場を席巻する。
希望を見つける方が無理でしょ。
たしかに、動画コンテンツやゲームコンテンツは強敵ですが……。
そもそも、小説家やライトノベル作家の活動って、数十年単位で続けていくものでしょう?
なんで衰退が確実視できるような市場に挑戦するために、成功するかどうかも分からない作品の投稿を続けないといけないのさ。
でも、書籍化されたら嬉しいですし、アニメ化されれば………一気に道が開けるかもしれないじゃないですか。
そこに至るまでの道が険しすぎるし、仮にアニメ化されるにしても、5年前後の時間はかかると見た方がいいね。
たとえば、【小説家になろう】の投稿者が羨望しているであろう【転生したらスライムだった件】と【盾の勇者の成り上がり】を考えてみてごらん。
【転生したらスライムだった件】については、 2013 年 2 月から投稿が始まり、 2018 年 10 月にアニメ放送。約5年半の開き。
【盾の勇者の成り上がり】については、 2012 年 10 月末から投稿が始まり、 2019 年 1 月にアニメ放送。約6年の開き。
5、5年以上も……。
5~6年も期間があったら、だいぶ時代は変わるよ?
VR ゲームが一般家庭にも普及することは間違いないし、スマートグラスを使った娯楽コンテンツだって生まれているだろうし。
VR ゲームの技術が発達して、オンラインゲームとして協力プレイ・通信対戦が出来るようになるかもしれない。
今から小説家やライトノベル作家を目指す価値、ある?
私からは、なんとも……。
じゃあ、代わりに。
今から小説家やライトノベル作家を目指す価値は無い。
物語の創作に関わるつもりなら、3 D モデリングのやり方を学んだり、3 D キャラクターの動かし方を学んだりして、キャラクター動画の投稿に取り組んだ方がいいよ。