人気が出て売れる小説・漫画の作り方【王道化と専門化】

どうも、ショウヘイです。

 

今回の記事では、
 新人賞の受賞に限らず、
Web 投稿サイトでも人気が出るような
 作品の作り方【王道化と専門化】について説明します。

 

 

目次

王道は王道だからこそ【陳腐】である

 

王道作品は売れる。

 

その事実は変わりません。

 

なぜなら、
王道の要素とは、
時代や場所を問わずに
人間が好むものだからです。

 

だからこそ、
 王道を押さえた作品は、
 人気が出て売れるわけです。

 

 

ただし、
 王道要素には、
王道だからこその致命的な欠点があります。

 

それは作品が陳腐になることです。

 

先ほども言ったように、
 王道要素は、
 時代や場所を問わずに
 多くの人々から好まれます。

 

それは、
 裏を返せば、
大昔から今に至るまで、
王道要素を押さえた作品は
無数に生み出されているということも意味します。

 

あなたが年齢を重ねれば重ねるほど、

「あれ、こんな感じの物語、どっかで見たなぁ……」

と感じたことはありませんか?

 

特に、
 出版社から出版される作品は、
 人気が出て売れることを念頭に置いて、
 出版する作品を選出しますので、
 必然的に王道要素を含んだ作品が多くなります。

 

ライトノベル業界で言えば、

『異能力に目覚めた学生が『異能者を集める学園』に通い、その学園に所属する主人公は、個性的な能力(希少性の高い能力または能力無効化など)を発揮して、学生同士の抗争を勝ち上がり、または外部侵略者の攻撃を防ぐことで、大活躍する。その傍ら、部活動や文化祭などの学園生活を楽しみつつ、魅力的な異性に好かれてハーレム状態になる』

上記の作品が数えきれないほど出版されています。

 

代表例を挙げるならば、
『とある魔術の禁書目録』でしょうか。

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画像引用元: Amazon (とある魔術の禁書目録)

 

 

 

少し話は変わりまして……

 

個人的な体験なのですが、
 第 20 回電撃小説大賞における大賞受賞作

『ゼロから始める魔法の書』

こちらを読んだ時に、
 陳腐な作品として感じられました。

ダウンロード (2)

画像引用元: Amazon (ゼロから始める魔法の書

 

こちらの作品の悪口を言うつもりはなく、
あくまでも一読者としての批評の意味で、
少しだけ読後感想を書きます。

 

電撃小説大賞の大賞受賞作だったので、
 ライトノベル人気作の傾向の勉強のために
 書店で買って自宅で読んでみたのですが、

「……つまらないな、これ」

それが私の率直な感想でした。

 

当然ながら、
 2巻以降を買う意欲は湧きませんでした。

 

主人公が獣人化していることは、
 目新しいと言えば目新しかったのですが、
 他の要素が陳腐なものばかりに感じられました。

 

呪文を詠唱して魔法を発動する点も陳腐ですし、
 中世西洋風の世界観も鉄板ネタ過ぎて陳腐です。

 

『中世の西洋風の世界を舞台にした、剣と魔法が交錯する王道ストーリー』

 

こんな風に書き表せば
 なんとなく格好は良いように感じられますが、
 言い換えれば、
新鮮味に欠けるということになります。

 

ライトノベルを読み始めた読者層には
 このような作品でも受けるのかもしれませんが、
 ある程度の年齢を重ねている読者からすれば、
 読み飽きた漫画を読んでいる退屈感を抱くでしょう。

 

 

さて、話を戻します。

 

陳腐な作品とは、
 言い換えれば、
競合作品と差別化できない作品です。

 

ビジネスの世界において、
周囲と差別化できないことは、
すなわち廃業へ繋がる危険な状態です。

 

この記事以外のところで、
 作品の差別化の重要性について
 何度も触れて来たので、
 重要性の解説については割愛します。

 

「王道要素を押さえることが差別化に繋がらない悪いことならば、他に類を見ない個性的な作品にすればいいのか?」

 

そう思われる人もいるかもしれませんが、
 話は単純ではありません。

 

先にも言いましたが、
 王道要素は
 大衆から受け入れられやすい要素です。

 

それを欠くということは、
大衆受けの悪い作品になるという
危険性が高くなってしまいます。

 

王道を進むことは陳腐化につながり、
王道を進まないことは作品の質を下げてしまう。

 

このジレンマを解消する要素こそ、
専門化なのです。

 

 

普通の人が作家として活動していくことは困難

 

専門化についての話をする前に、
 先に話しておきたいことがあります。

 

まず、
 これから書く内容の重要性を
 しっかりと理解してもらうために、

この世界には凡人が圧倒的多数であり、
凡人が生み出すものは、
他の凡人と似たようなものとなる。

このことを念頭に置いてください。

 

創作物とは、
作者の心の中から生み出されるものであり、
 言い換えれば、
作者の心の中に無い物が
創作物に表れることは絶対にありません。

 

つまり、
平均的な教養と人生経験しか
持ち合わせていない凡人は、
数えきれないほど存在する凡人と似た
平均的な質の作品しか作れないのです。

 

 

平均的な家庭環境の中で育ち、
 平均的な教育水準の学校で学び、
 平均的なサラリーマンとして働いている人。

 

つまり、
 日本人の90%以上が
該当することでしょうけれど、

 この中の1人であるということは、
 それだけで
作家として致命的です。

 

その理由は、
 もはや言うまでもないでしょうけれど、
周囲と差別化できないからです。

 

作家を志すこと自体は否定しませんが、
平均的な教養と平均的な人生経験しか
持っていないのであれば、

作家として活動することは
厳しいのではないでしょうか。

 

なぜなら、
 それは丸腰で戦場に挑むようなものだからです。

 

作家も個人ビジネス家と言えますよね?

 

ビジネスの世界は、
 見た目には分かりづらいかもしれませんが、
 その本質は殺し合いですよ。

 

『ビジネスの本質は、問題を解決することによって、対価として金銭をもらうこと』

そう言うことも出来ますが、
 競合するビジネス家や企業と
 限られた市場需要を奪い合うのですから、
 やっていることは殺し合いと大差ありません。

 

ビジネスに勝てれば、
 需要を獲得できて、
 お金を稼ぐことが出来ますから、
 生活が豊かになります。

 

ビジネスに負ければ
 需要は獲得できませんし、
 お金を稼げませんから、
食いっぱぐれるということです。

 

血は流れませんが、
 ビジネスの本質は殺し合いですよ。

 

ビジネス戦争で勝ち残るためには、
周囲と差別化することで、
独壇場を築き上げることが最重要です。

 

これを創作業に当てはめると、
その他大勢の作家の中から
勝ち上がるためには、
高度で専門的な分野の教養を身につけ、
希少な人生経験を積み重ねることにより、
一般の作家が生み出せない作品を
生み出すことが最重要と言えます。

 

そのような作品を生み出せれば、
 必然的に周囲の作品と差別化を図れますから、
 独壇場を築き上げることが出来るので、
市場の需要を独占できてしまうのです。

 

 

私はノマドクリエイターという
存在を目指していますが、

 不労所得という経済基盤を利用して、
 自分の好きなように
創作活動を展開することだけを狙って、

 ネットビジネスに
取り組んでいるわけではありませんよ。

 

自分以外に存在する
その他大勢の一般的な作家と差別化を図り、
独壇場を築き上げることも、
私がネットビジネスに取り組む理由ですからね。

 

ちなみに、
 日本全国や世界を旅して回ることを
目標にしている理由は、

 人生を楽しみつつも
 希少な人生経験を積み重ねることよって、
 一般作家が生み出せない
作品を生み出すことであり、

 それも差別化に他なりません。

 

数十年先のことまで見通した上で、
創作業界で勝ち残り、
創作家同士の殺し合いを制するために、
 ノマドクリエイターという生き方を
目指しているのです。

 

 

作品に専門的な教養を含めて差別化する

 

さて、本題です。

 

平凡な教養と人生経験しか持っていない作家は、
その他大勢の平凡な作家と
似たような作品を生み出し合って、
泥試合を演じています。

 

その泥試合から脱し、
かつ読者から人気の作品を
生み出したいのであれば、

王道要素を押さえながら、
専門的な教養を
作品の中に織り交ぜる

これを実行しましょう。

 

専門的な教養というものは、
一般人が持っているものではないので、
それを活かして作品づくりをするだけで、
必然的に周囲と差別化することが出来ます。

 

しかも、
きちんと王道要素を押さえているので、
多くの読者から好まれる作品にすることが出来ます。

 

この王道を踏まえつつ専門化
成功例は、
『狼と香辛料』が代表的でしょう。

ダウンロード (3)

画像引用元: Amazon (狼と香辛料)

 

 

狼と香辛料は、
若年層が好む
『中世の西洋風』の世界を舞台としており、
主人公たちが商売をしながら
旅をする物語です。

 

この『狼と香辛料』では、
主人公が商売人という性質上、
商品売買に関する
経済学・経営学の知識と発想が
数多く登場してきます。

 

経済学も経営学も
一般人が教養として持つ学問ではないので、
専門分野の教養と言えます。

 

だからこそ、
『狼と香辛料』は、
『中世の西洋世界で冒険』という題材の
他の小説・漫画と差別化を図ることが出来て、
新たな創作分野を開拓することに成功しました。

 

 

あなたが
何かしらの特殊な教養を持っていたり、
他に類を見ない珍しい人生経験を持っているなら、
それを創作の方面に活かしてください。

 

それだけで、
平凡な作家群の中から
目立つことが出来ます。

 

もし、
そういった教養や経験が無いのであれば、
自分のまだ知らない学問分野に興味を示し、
未経験のことを多く体験していってください。

 

そうしていけば、
あなたの創作家としての未来は明るくなります。

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