どうも、ノマドクリエイターのショウヘイ( @shohei_creator )です。
ブログアシスタントのふーちゃんです。
小説の物語を作るためには、キャラクターの存在が欠かせません。
小説のキャラクター設定は、単なる記号の寄せ集めで作ってしまうと、読者から「このキャラ、なんか薄っぺらいな」と思われてしまいます。
自分にとって愛着のあるキャラクターだからこそ、現実に生きている人間のように、深みと厚みのある人物像に仕上げたいですよね。
今回の記事では、生きた人間のように厚みと深みのあるキャラクター設定の作り方を紹介します、
なお、小説の主人公設定の作り方について、個別記事を設けています。
小説・ラノベの主人公の作り方について詳しく知りたい場合は、こちらの記事も ご覧ください。
おとぎ話の女主人公に見られる新アーキタイプ『ヴァージン』について、個別記事を作成しました。女主人公を動かしたい時には、役立つ内容です。
小説のヒロイン設定の作り方については、こちらの記事を参考にしてください。
小説の悪役(敵キャラ)設定の作り方については、こちらの記事を参考にしてください。
小説のキャラクター設定の4柱
はじめに、キャラクター創作の全てに関わる、4つの柱を説明します。
- カタルシス
- 共感と感情移入
- 対立
- 対比
キャラクター設定の柱1:カタルシス
小説のような物語創作の目的は、キャラクターの体験を通して、読者の願望を擬似的に叶えて、読者を満足させること……すなわちカタルシスを得させることです。
小説のキャラクターについても、『いかに読者にカタルシスを与えるか』ということを意識して、キャラクター設定を組むことが基本となります。
小説の読者がカタルシスを得るためには、キャラクターの体験は当然ながら、キャラクターに共感して感情移入できることが必須です。
小説のカタルシスについては、こちらの記事で詳しく説明しています。
キャラクター設定の柱2:共感と感情移入
小説の読者がカタルシスを得るためには、まずはキャラクター(特に主人公)の感情に共感して、感情移入できることが必要です。
小説の読者がキャラクターに強く共感できて、深く感情移入できるほど、得られるカタルシスは増大します。
キャラクター設定の柱3:対立
小説の物語は、何かしらの対立構造があって、はじめて動き出します。
複数のキャラクターが同じものを奪い合えば、そこに対立が生まれます。
殴り合い・銃撃戦・作戦会議・スパイの派遣・殺し屋の暗躍・根回し・情報操作・罠の設置・協調・裏切りなど、さまざまな展開が生まれます。
多くのキャラクターの利害が絡めば、深みのある人間模様が描けます。
対立関係は、同一人物の心の中でも起きます。相反する感情の対立です。
たとえば、報酬欲と恐怖の板挟みです。とある物を手に入れたいが、それを手に入れるために大きな危険を冒さねばならない。強烈な葛藤が生まれます。
己の恐怖心を乗り越えて、勇敢な行動に出る『キャラクターの成長』は、読者を感動させる物語に欠かせません。
小説の物語において、対立構造は、キャラクターによって作られます。
物語に対立をもたらさないキャラクターは、不要な存在です。
キャラクター設定の柱4:対比
小説のキャラクターを『個性ある存在』として描くためには、そのキャラクターと対比する異質な存在が欠かせません。
いわゆる美男子や美少女は、外見のみ注目すれば、目立つ存在と言えます。
しかし、大人数の美男子や美少女が集まるアイドルグループに加入すれば、途端に没個性化します。
白の『白々しさ』は、隣に赤や黒を置けば、際立ちます。
同様に、キャラクターの個性は、対比できる異質なキャラクターがあって、より鮮やかに描き出せます。
小説のキャラクター設定の一般論
小説の主人公・ヒロイン・脇役・悪役を問わず、全てのキャラクター作りに役立つ一般論を説明します。
小説のキャラクター設定に欠かせない7要素
小説のキャラクター設定を作りこむ時は、次の7要素を考慮しましょう。
- 表向きの顔と性格
- 普段の表情や口調、癖や習慣、外形と仕草。他人から見て、すぐに分かる特徴。
- 過去の経験
- 物語が始まる前、その人物が経験してきた全ての出来事。現在の人物形成に深く関わる。
- 心の闇
- 人物の心の奥底に潜む、負の側面。劣等感、嫉妬、欠点、恐怖症、トラウマ、憎悪、厄介な衝動など。その人の認識や思考、価値観、選択、行動に影響を及ぼす。
- 成長的な変化
- 物語の体験による学びと成長。その人物にとっての困難を克服することで、どのような成長を遂げるのか。
- 世界観
- その人にとっての世界の見え方。価値観や信念体系、倫理観や宗教観、死生観、幼少期に受けた教育、過去の経験から得た教訓などを総合的に反映している。
- 動機
- 大きな代償や困難に負けず、目的を達成したがる理由。
- 決断と行動
- 上記6つの要素を総合的に反映した結果、人物が起こす言動。
小説のキャラクター設定の3つの次元を固める
小説のキャラクター設定は、次の3つの次元に分けられます。
- 第1次元:表面的な態度・癖・習慣
- 第2次元:思考・価値判断・打算
- 第3次元:本音・衝動・世界観
キャラクター設定の第1次元:表面的な態度・癖・習慣
キャラクター設定の第1次元は、姿や行動など、周囲の人々が目て見て分かる要素です。
髪型・化粧・服装・表情・態度・声色・口癖・仕草・癖・習慣・好きな食べ物・好みの音楽・趣味・発言・持論・偏見・行きつけの場所・所有している物品
第1次元の要素は、あくまでも、表面的に見せている姿です。どのような思考や打算(第2次元の要素)があるのか、見た目で分かりません。
また、その人の本音や本心(第3次元の要素)を表しているとも限りません。
たとえば、猫を嫌う 20 代の男性がいるとします。大人しくて人懐っこい猫であっても、足元に近寄られたら、シッシッと追い払います。
周囲の人々から見れば、猫を嫌う男性の姿は、どこか冷淡な印象を受けるでしょう。
男性が猫を嫌う姿は、第1次元の要素です。
しかし、男性が猫を怖がる理由は、子どもの頃、近所の猫に触ろうとした時、手を猫に噛まれたからです。この時に、男性の心に猫に対する恐怖が刻み込まれました。
過去の経験は、見た目では分からない第2次元の要素です。
とある雨の日、男性が自宅へ帰ってくると、物置の方から猫の鳴き声がします。
男性が気になって物置の戸を開けると、ずぶ濡れの子猫が1匹いました。親猫の姿は見当たりません。はぐれ子猫です。
男性は戸惑いましたが、このまま放っておけば、子猫は病死あるいは餓死すると気付きます。男性は恐怖心を抑えて子猫を拾い上げ、風呂場で体を洗ってやります。そして、里親を探せるまで、自分で育てることに決めました。
過去の経験から来る恐怖心を乗り越えた男性の行動は、心の深い価値観(弱者を助ける)を反映しています。第3次元の要素です。
つまり、キャラクターの第1次元の要素は、必ずしも真実の姿とは限らないわけです。
キャラクター設定の第2次元:思考・価値判断・打算
キャラクター設定の第2次元は、思考や打算など、本人は自覚できるが他者は分からない要素です。
思考・推測・価値判断・美意識・計画・打算・過去の記憶・虚栄心・猜疑心・劣等感・心の傷
第2次元は、表情や態度のすぐ下にある、そのキャラクターの心の動きです。第3次元が本能なら、第2次元は理性と言えます。
たとえば、若い女性が上司からセクハラを受けた時に、心の底では、怒りと嫌悪感に満ちています(第3次元)。
しかし、ここで理性が働いて、「露骨に感情を表に出したら、人間関係が悪くなって、会社にいづらくなる」と判断します(第2次元)。
そして、まんざらでもなさそうに「もう、止めて下さいよ~」と笑みを浮かべます(第1次元)。
第2次元は心の動きに関するものですが、あくまでも心の上面的な部分に過ぎません。たとえるなら、氷山の一角です。
キャラクターの本音や本心と呼べるものは、第3次元に属しています。
キャラクター設定の第3次元:本音、衝動、世界観
キャラクター設定の第3次元は、本音や本心、世界の見え方(世界観)など、キャラクターの真の姿に関する要素です。
感情・衝動・直感・欲求・本能・本心・本音・慈愛・思いやり・希望・成長・勇気・願い・祈り・悟り・信念・理想
第3次元の要素は、素直な心を表しています。第2次元の思考・打算・偏見・過去の記憶などで歪められていません。
第3次元の要素は、キャラクターが緊急事態に陥った時に、明らかになりやすいです。思考や打算の時間が与えられず、瞬時に対応する必要があるからです。
どんなに口達者で体裁を整えていても、危険を前にして自分の保身を優先するのならば、真の姿は臆病者です。
度重なる障害に疲れ果て、時には膝を屈したとしても、己の理想を成し遂げんと再び立ち上がるのならば、真の姿は英雄です。
キャラクター設定の第1・2・3次元を統合する
現実に生きている人々は、第1・2・3次元が統合されています。
きちんと1つ1つの次元を重ねているから、複雑で深みがあり、人間臭くて親近感が湧きます。
小説のキャラクターについて、『突飛なことをさせよう』や『ギャップを持たせよう』という小手先のテクニックに頼ると、薄っぺらな人物像になってしまいます。
表面的な特徴と第1・2・3次元の間に、説得力のある関連性が感じられないからです。
「このキャラクターの●●な特徴を読者に見せたい」と思った時は、基本的に2行の対応表を書くことをオススメします(下図参照)。
1行目に『見せたい特徴(1次元)』、2行目に『内面の特徴(第2次元)』を書きます。
2行の対応表を書くと、表面と内面の特徴を合致させやすくなります。
見せたい特徴 | 汚い物に触れたら、熱々のお湯に石鹸を入れて、手を入念に洗う。使い終わった石鹸は、再利用せず、ごみ箱へ捨てる。 |
内面の特徴 | 潔癖症 |
たいていの人物描写は、2行の対応表で充分です。
ただし、その人物の心の奥底にある『何か』を匂わせる描写の場合は、3行の対応表がオススメです。
見せたい特徴 | 主人公は仕事が思ったように進まず、酒を飲んで気を晴らしたくなる。酒瓶を手に取るも、以前に、悪酔いした弾みで妻に暴言を吐いて、妻の心を深く傷つけてしまったことを思い出す。そして、台所へ行って、酒を流し台に捨てる。 |
内面の特徴 | ストレスが溜まると、酒に逃げようとする。 |
本心 | 酒に溺れず、自らの意志で心を律する。そして、妻を傷つけてしまった過去の自分から成長したい。 |
小説のキャラクターに共感・感情移入させる
小説のキャラクター設定を作る時は、『読者から共感されるかどうか』ということを常に意識してください。
小説の読者が主人公に共感できなければ、主人公に感情移入できません。
主人公が困難に屈して絶望していようと、巨悪を倒して愛する人を取り戻しても、読者の感情は動きません。
単なる他人事です。
キャラクターに欠点を与える
小説の読者がキャラクターに共感しやすくするために、あえてキャラクターに欠点を持たせます。
これは、どのキャラクター創作論でも提案されるほど、有効な方法です。
小説の読者からキャラクターが好かれるようにしたいでしょうが、完璧超人にする必要はありません。むしろ、完璧超人は、読者から共感されづらいです。
小説の読者が完璧超人に共感しづらい理由は、共感できる要素が見当たらないからです。
読者が悩み苦しむような問題に出会っても、完璧超人はどこ吹く風、赤子の手を捻るように解決します。
完璧超人は、読者の憧れの的になりますが、良き隣人になりません。
あなたの身近な人………家族・親戚・友人・恋人を思い出してください。
彼らは良いところを多く持っていますし、特に嫌う理由はありません。だからと言って、完璧ではありません。何かしら欠点を持っています。
でも、欠点があるからこそ、彼らを『自分と同じ人』と感じられます。
『数学が苦手』や『納豆が嫌い』というような、単なる好き嫌いは、キャラクターの欠点として弱すぎます。
キャラクターに持たせる欠点は、心の問題または肉体の問題が好ましいです。
心の問題であれば、恐れ・不満・過去に受けた傷(トラウマ)・刷り込まれた偏見・狂信などです。
肉体の問題であれば、四肢の欠損・五感の機能低下・脳の障害などです。
心や肉体の欠点が大きいほど、そのキャラクターの生き方には、必ず個性が生まれます。
欠点を前提にして生きるので、一般人と異なる考え方を持ちます。
多くの苦労を経験することで、人格は複雑化します。
小説の読者は、大きな欠点を抱えたキャラクターを見て、「この人、どうやって物語の困難に打ち勝つのだろう」と心配します。興味と緊張感が生まれます。
小説の読者は、キャラクターが欠点を乗り越えようと闘う姿を見て、心を揺さぶられます。
キャラクターの欲求と目標を明確にする
小説のキャラクターは、「これが欲しい!」という気持ちによって、さまざまな行動を起こします。利害が生まれ、対立を起こし、愛と憎しみの感情を湧き上がらせます。
キャラクターの欲求こそ、物語の歯車です。
小説の主人公は、数多くの困難を乗り越えた果てに、目標を達成します。
主人公が困難にめげず、ひたすら前進する理由は、「これが欲しい!」という気持ちが強烈だからです。
手に入れたい物や目標が無ければ、キャラクターは動きません。欲求が強烈でなければ、困難を乗り越えようとしません。
小説の読者は、大きな欲求もないのに必死になるキャラクターを見たら、違和感を覚えます。
小説のキャラクターの欲求と目標は、明確にしましょう。
そして、小説の読者に『キャラクターが何を求めているのか』が分かる描写を見せましょう。
キャラクターの動機と必要性
小説のキャラクターの欲求を明確にしたら、なぜ求めているのか(動機)もハッキリさせましょう。
小説の読者は、キャラクターが必死になる理由を知りたがるからです。
小説のキャラクターの動機は、読者が感情移入して応援したくなることが大切です。
遊ぶ金欲しさに強盗する少年キャラクターに対して、読者は軽蔑の眼差しを向けます。
しかし、親と死に別れ、飢えた兄弟を生かすために強盗に走ったとなれば、読者は少年キャラクターの立場に同情して、感情移入します。
キャラクターが目標を達成できなかったら、何を失うのか
小説のキャラクターについては、『目標を達成できなかったら、何を失うのか』という代償も考えましょう。
キャラクターの行動の先に代償が無ければ、キャラクターが目標を達成できるか否かに、緊張感が生まれません。小説の読者は、キャラクターに感情移入できず、淡々と文章を読むことになります。
キャラクターが払う代償が大きければ大きいほど、読者はキャラクターのことを応援して、事の成り行きを見守ろうとします。
大小の代表例は『人物の死』ですが、それより広大な『世界の滅亡』や『独裁者の支配』でも構いません。
面白い物語の鉄則は、『主人公が窮地に立たされること』です。
そこに大きな代償も加われば、読者は息を呑むほどに物語に引き込まれます。
小説のキャラクターに読者の関心を結びつける
小説のキャラクター設定を作る時に、最も重要なことは、読者の関心をキャラクターに結び付けることです。
どれだけ共感できるか、感情移入できるかにかかっています。
これから、読者とキャラクターを結びつける方法を2つ紹介します。
複雑な人間性
人々は、変わった者に魅了されます。良い意味の変人です。
一般人には無い『何か』の存在を感じ取った時に、その正体を知りたがります。
人々を魅了する人物の特徴は、次の通りです。
- 独創性
- 独特な生き方や人生観。良くも悪くも異常な人生経験を積んだ人は、どこか個性的になりやすい。ありきたりな物事に、新たな観点と価値を見出す。今までにない世界を見せてくれるから、彼について行けば、もっと違う自分になれると期待させてくれる。
- 矛盾
- 心の中に相反する感情や価値観を持っている。表面的には、いくつもの人格が隠れているように見えて、複雑な人物に感じられる。自己に矛盾を抱えた人物は、葛藤に苦しまされて、何かしら苦渋の選択を迫られる。
- 悪の中に煌く正義
- 表面的には犯罪者(殺人犯や強盗)のように見えるが、人物の内面には、犯行を正義と思えるような動機が隠されている。悪党が不正に貯めこんだ資産を盗んで、市街地でバラまく。法で裁かれていない陰の悪人を狙い、暗殺を繰り返す。彼は手段を問わないだけで、知的で高潔であり、己の正義を貫く。
- 過去の亡霊
- 過去に受けた、今なお癒えていない心の傷。折に触れて、人物の心にやってきて、喪失感や罪悪感を思い出させる。過去の亡霊に苦しむ人物は、それから逃げるために、表面的に変わった行動を起こす。だからこそ、簡単には理解できない複雑な魅力を持つ。
神秘性(現在と過去の謎)
脚本家のニコラス・カザンは、「抜きんでたキャラクターに必要なもは、謎です」と言いました。
神秘的で謎めいたキャラクターは、読者の「どんな人物なんだろう?」という好奇心と「何をしでかすのだろう?」という期待感を刺激します。
キャラクターに神秘性を漂わせる方法は、過去・現在の2軸に分けられます。
過去の軸
過去の軸なら、主に回想を使います。
現在、そのキャラクターは、何か特殊な状態にあります。妙に厭世的だったり、達観していたり、記憶を失っていたりなどです。
とにかく、普通の状態ではありません。
そのキャラクターは、物語の場面場面で、過去の出来事を断片的に思い出します。
小説の読者は、現在の状態につながる断片的な情報を見せられて、そのキャラクターに対する興味を深めていきます。知れば知るほど、キャラクターの正体を明らかにする決定的な情報に飢えて、物語を読み進めることでしょう。
現在の軸
現在の軸なら、キャラクターに意味深長なことを言わせます。
さながら、秩序をかき乱して楽しむトリックスターのように。
主人公に助言するように語りかけるなら、そのキャラクターは、主人公(そして読者)の知らない情報を持っていることを意味します。
もしくは、特定の事柄について、過剰な反応(驚愕・恐怖・逃走)を起こさせます。
その姿を目の当たりにした他の人物(そして読者)は、「なぜ、それほど過剰に反応するのだろう?」と疑問を抱いて、理由を知りたいという探求心を刺激されます。
小説のキャラクターを描写する6つの方法
物語創作において、キャラクター設定に触れる時は「語るな、見せろ」と言われ続けています。
小説のキャラクターを描写する時に、
「このキャラクターは、●●な性格です。過去に▲▲という体験をしたことが人格形成に大きく影響しています。しかし、◆◆な一面も持っていて……」
みたいな説明文を書くと、読者さんに興ざめされちゃいます。
『語らずに、見せるか』について、有効な方法を6つ紹介します。
キャラクター描写1:「端的な紹介文」と「人物名の印象」
小説のキャラクター設定を伝えるうえで、まずは『端的な紹介文』と『人物名の印象』が利用できます。
丁寧な説明文は書けませんが、端的に人物紹介するだけなら大丈夫です。
たとえば、第 72 回アカデミー賞で作品賞を受賞した【アメリカン・ビューティー】の脚本のおいて、リッキー・フィッツという少年は、次のように紹介されています。
端的な文章ですが、年齢や雰囲気、さらに内面の闇を感じさせます。
リッキー・フィッツ、 18 歳と思えない年老いた目をしている。全的な静けさの奥には、傷が疼いている。触ると危ない傷が。
また、キャラクターの名前から思い起こされる印象は、読者がキャラクターに抱く印象にも影響します。
たとえば、植物の名前が入った女性名(例:楓、椿姫、蓮音)からは、『おしとやかな大和撫子』という印象を受けます。
竜や虎などの雄々しい動物の名前が入った男性名(例:竜也、琥太、鳳人)からは、『活発で運動神経が良い』という印象を受けます。
小説読者に、どんな印象を抱いてもらいたいのかも考慮して、キャラクターの名前を工夫しましょう。
小説のキャラクターの名前を考える時は、小説のキャラクターの名前を決める時に役立つサイトが
キャラクター描写2:異なる存在を対比する
小説のキャラクターの個性を際立たせる方法は、対比できる別の何かを並べることです。
白と黒を並べれば、白の白さ、黒の黒さが強調されます。
キャラクターの対比先となる存在は、次の3つです。
- 他者
- 2人のキャラクターを一緒に行動させれば、個性や特徴が鮮やかになります。お互いの性質が真逆であるほど効果的です。物語の要所要所で意見を食い違わせ、衝突を起こさせれば、物語にうねりが生まれます。
- 内面
- 劣等感や恐怖など、負の側面を乗り越えようと足掻く『自己矛盾』は、キャラクターの真の姿を明らかにします。キャラクターが『自己矛盾』を解決して、人間的な成長を遂げた時、読者は成長のカタルシスを得ます。
- 環境
- キャラクターの特徴と『真逆な環境』をぶつけることで、その特徴を浮き立たせられます。人見知りに飛び込み営業をやらせる、臆病者を戦場へ連れて行く、不良を進学校に編入させる、自信の無い男性に演説させるなど。
キャラクター描写3:周囲の人々の発言や態度で示す
描写したいキャラクターについて、周囲の人々がなんと評価しているか、または、どんな態度を取るかによって、キャラクター設定を読者へ伝えられます。
たとえば、とあるキャラクターが廊下を歩いている時に、通り過ぎた人々が渋い表情を浮かべていれば、そのキャラクターの性格に難があると分かります。
ガヤガヤした会議室で、そのキャラクターが入室した途端に室内が静かになれば、畏怖を抱かれるような威厳ある立場であると分かります。
ショウヘイさんは、優しくて誠実で、他人の利益を常に考えて行動できる人なんです!
私はショウヘイさんを尊敬します!
……みたいな感じに、別の人物がどのように評価しているのか分かる描写を入れることで、地の文を使わずにキャラクター描写できます。
つまり、私にこういうことを言わせるような人物ってことですよ。
つまり、ふーりんちゃんは、こんな皮肉を言えるほど機転の利く子です。
ずる賢いタイプ。
しまった、罠でした!
キャラクター描写4:普段の言葉遣い
キャラクターの言葉遣いは、性格や教養を推測できる表面的な要素です。
言葉遣い1つで、読者がキャラクターに抱く印象は大きく変わります。
誰に対しても敬語を使い、略語を多用しないキャラクターは、知的で落ち着きがあり、頼れる人物の印象を与えます。
敬語を使わず、世俗的な表現を多用するキャラクターは、無教養で浮わついた印象を与えます。
ぶっきらぼうな口調で、言葉少なく何かを伝えるキャラクターは、せっかちで怒りっぽい印象を与えます。
また、発言の語尾を言い切るか濁すかでも、自信の印象も変わります。
語尾を言い切るキャラクターからは、自分の知性や経験に対する強い自信を感じられます。
語尾を濁すか、あるいは疑問形にするキャラクターからは、自信の無さや精神的な弱さを感じられます。
キャラクター描写5:決断と行動
小説のキャラクターが厳しい状況に置かれた時に、いかなる決断をくだして、どんな行動を起こすのか。
それによって、キャラクターを描写できます。
たとえば、とあるキャラクターは、自分が殺し屋に狙われていると気付きます。
荒事に慣れているキャラクターであれば、先手を打って、自分を狙う殺し屋を始末します。
臆病なキャラクターであれば、対決を恐れて、ひたすら逃げ続けます。
勇敢でも力を持たないキャラクターは、警察を始めとする武力組織を頼り、返り討ちにしようと計画を立てます。
キャラクター描写6:身振り・癖・愛用品
無意識におこなう身振り・癖・愛用品からも、キャラクターを描写できます。
以下、キャラクター描写に使える身振り・癖・愛用品の具体例です。
(身振り)
- 動物を撫でる:動物好き。愛がある。
- 何度も時計を見る:退屈している。予定が詰まっている。
- すたすたと歩く:せっかち。頭の回転が速い。
(癖)
- 腕を組む:警戒心が高い。
- 爪を噛む:苛立ち、混乱、不安。
- 指先で髪を遊ぶ:自信の無さ。退屈。
(小道具)
- 眼鏡:高い知性。事務作業員。
- 鞭:監督官などの支配的立場。
- 服装の色:明色は希望や喜び、暗色は絶望や怒り。
読者の心をグッと掴むキャラクター描写の小技
ここからは、キャラクターを見た読者の心を即座に掴む方法を紹介します。
小技1:犠牲や不運に見舞われる
何か不幸に見舞われて、酷い状態になっているキャラクターを見たら、情が移ってしまうのが人の性です。
小説のキャラクターを犠牲者として扱うことで、読者から即座に共感を得られますよ。
不当・不公平・不正義
小説のキャラクター(主に主人公)が周囲の人々から攻撃される方法です。
効果を倍増させたいなら、まだ戦う術を持たない子供を酷い目に遭わせて、苦しみ悲しむ姿を描きます。
からかわれる、嘲笑される、恥をかかされる、侮辱される、差別される、濡れ衣を着せられる、強盗に遭う、犯罪に巻き込まれる、暴力を振るわれる
予期せぬ不幸
小説のキャラクターを不幸な出来事に直面させる方法です。
事故に遭う、愛する人が死ぬ、大事にしていた物を失う、とにかく運が無い
肉体・精神・経済面に不利を持つ
小説のキャラクターに何かしらの負荷をかけて、一般人より不利にする方法です。
事故による四肢の欠損、体が自由に動かない、五感のいずれかが鈍い、顔立ちが極端に悪い、難病になる、知的障害を持つ、記憶が無くなる、厄介な恐怖症を持つ、依存症になる、スラム街に生まれる、親の借金を背負う、投資に大失敗する
心に深い傷を持たせる
不眠や幻覚、一時的な意識障害に悩むほど、過去の体験で強烈な心の傷を負わせる方法です。
親から虐待される、誘拐されて人質になる、同級生から苛められる、暴漢に襲われる、目の前で親しい人を殺される、自分の非力さで他人が死ぬ、最愛の人に裏切られる、大失恋する
自暴自棄になる
幸せな状態から一転、強烈な悲劇に襲われることで、キャラクターを自暴自棄にさせる方法です。
物を破壊する(八つ当たり)、やけ酒に走って酔いつぶれる、身なりが悪くなる(やつれる、目が落ちくぼむ、ヒゲが伸びっぱなしになる)、麻薬に溺れる、疑心暗鬼に駆られる
裏切られる
信頼している人や組織から裏切りに遭うことで、失意に沈ませる方法です。
仕事仲間が敵側のスパイ、恋愛相手が結婚詐欺師、恋人から浮気される、組織の上層部からトカゲの尻尾切りに使われる(責任のなすり付け)
真実の言葉を信じてもらえない
小説のキャラクターが真実を訴えているのに、周囲の人々が聞き入れない方法です。
殺人現場に通りかかったせいで犯人と間違われる、電車で痴漢と勘違いされる、証拠写真を捏造される、他の人に見えない・聞こえない存在を感じる
悲痛な別れ
家族や友人と別れ、孤独な状態になる方法です。
幼い時に両親と死別する、育児放棄される、自分だけ置いてけぼりにされる、徴兵される、誘拐される、捕虜になる
拒絶
個人や集団に拒絶させる方法です。
片思いの相手から振られる、友達から仲間外れにされる、社会不適合者として扱われる、家族から関心を持たれない
失敗と後悔
挑戦したことに失敗して、何かしら痛手を被らせる方法です。
誰でも失敗するものなので、キャラクターが失敗する姿は、読者の共感を引き出せます。
重傷を負う
小説のキャラクターに怪我を負わせる方法です。外傷の他、病気に苦しむ方法でも構いません。
誰しも、怪我を負って苦しんでいる人を見たら「助けなきゃ!」と思います。キャラクターと読者の関係も、これと同じです。
誰かを庇った時に受けた傷なら、より強い共感を引き出せます。
危機に陥る
小説のキャラクターを『生きるか死ぬか』の瀬戸際まで追いやる方法です。
小説の読者は、自分が関心を持つキャラクターが危機に陥る場面が大好きです。どんな方法を使って危機を突破するのか期待します。
敵に銃を突きつけられる、崖まで追いつめられる、殺人鬼に追いかけられる、敵の本陣で潜伏がバレる、ロープ1本で体を支える、時限爆弾の残り時間が少ない、嘘がバレそうになる、死刑囚として捕まる
小技2:人情味を見せる
ふとした機会に、そのキャラクターの人間味(愛、思いやり、寛大さ、正義、情緒)を感じられると、途端に親近感を覚えるものです。
キャラクターが見せる『意図しない行動』から人間味を感じさせる描写は、読者さんの心を掴める有効な方法ですよ。
困っている人を助ける
他者を助けるという行為は、誰の胸にも響く善行です。人は、誰かを助ける人に無条件で好感を抱きます。
ただし、一切の打算を感じさせないことが前提です。
溺れる人を救う、事故に遭いそうな子供を庇う、老人の荷物を運ぶ、病気の人を見舞う、暴力の盾となる、貧しい人々に食料を分け与える、相談に乗る、仕事を手伝う、情報を教える、道を譲る
子供が好き、または子供から好かれる
子どもは、無垢の象徴です。
そんな子供を好き、または子供から好かれる人は、同様に無垢で無邪気であることが多く、周囲に癒しと快活をもたらします。
動物好き、もしくは動物に好かれる
子供と同様に、動物も無垢の象徴です。
動物が好き、もしくは動物から好かれる人物からは、無垢で無邪気な印象を感じます。
たとえ、周囲の人々から嫌われているキャラクターであっても、動物から好かれているなら、読者はそのキャラクターを嫌いません。
建前や打算を使わない動物の態度は、信用に値するからです。
心境変化(怒りから許し)
他者を許せることは、高潔な心の持ち主の特徴です。
単に人物としての優しさを描くのもいいでしょう。しかし、はじめは特定の相手(仇など)に復讐を誓っていながら、物語後半になって、憎むべき相手を許すという精神成長を描くと、高潔な印象が倍増します。
自己犠牲の精神
愛する者を守るために、自らの命を犠牲にする行為は、誰もが感動することでしょう。
自己犠牲の精神を描くことは、読者から共感と称賛を得られる強力な手法です。
愛する者を守る以外にも、正義や信念を貫き通すために命を懸ける姿もまた、読者から共感と称賛を得られます。
道徳的な正しさを貫く
嘘をつかず、他人を騙さず、周囲に迷惑を掛けず、常に他者を気遣い、素直に非を認め、責任を背負う……そんな誠実な姿は、優れた精神性の表れです。
苦境に立ってもなお、道徳的な正しさを貫く姿は、読者の心に強く訴える力があります。
誰かを愛している
自分以外の誰かに愛を注ぐ姿は、見る者の心を打ちます。
たとえ世間的に見て悪と呼ばれることをおこなっていても、身近な誰かを真摯に愛するキャラクターであれば、読者は共感を抱けます。
周りの人から大切にされている
物語の中で、多くの人々から好かれているキャラクターには、読者も好感を抱きます。
優しさや誠実さという徳性を持っていなければ、多くの人に好かれ、尊敬されないからです。
独りになった時に素の態度を見せる
友人や仕事仲間と別れ、人物がたった1人になった……その時の気を緩めた素の態度を見せられると、読者は人物の人間味を感じます。普段の態度とギャップが大きければ大きいほど、その効果は倍増します。
普段は有能な人物として周囲に頼られていても、1人になった時に溜め息をつくほど疲れた姿を見せれば、読者から共感と親近感を得られるでしょう。
優しい態度を見せる
親切な行動、思いやりのある言葉かけ、怪我人の看病、子供の遊び相手を務める、支援団体に寄付する。そんな優しさを見せるキャラクターに、読者は無条件で好意を抱きます。
普段はぶっきらぼうながらも、時おり優しい態度を見せたなら、ギャップ効果も相まって、読者から強い好感を得られます。
小技3:誰もが憧れるような優れた資質を持たせる
物語の人々に影響を及ぼすような個人の性格・行動は、読者にも同じ影響を及ぼします。
以下は、人々に影響を及ぼす要素の具体例です。
- 権力、カリスマ、リーダーシップ
- 愛と勇気
- 情熱、熱意、信念
- 賢さ、頭の回転の速さ
- ユーモア、遊び心
- 子供のような純真さ、無邪気さ
- 忍耐力、粘り強さ
- 優れた身体能力(怪力、俊足、桁外れの五感の鋭さ)
- 外見の美しさ(端正な顔立ち、長身)
- 専門的な知識と技術
- 華麗な技能(絵を描く、彫刻を彫る、機械を操縦する、美術品を盗む、料理を作る、物語を紡ぐ)
小説のキャラクター作りに役立つ設定シート【質問 63 個】
『小説のキャラクター設定を固めるために役立つ 63 個の質問』をまとめた設定シートを作成しました。
以下の質問に答えていって、詳細なキャラクター履歴書を作成してください。
- 名前
- 年齢
- 性別
- 身長と体重
- 人種
- 家族構成
- 出身地(国と地名)
- 職業
- 宗教
- 独身か既婚か
- 眼の虹彩・髪の毛・肌の色
- 口癖と方言
- 声と喋り方
- 顔の特徴(鼻が高い、睫毛が長い、八重歯、泣き黒子など)
- 普段の服装
- 身に付けている小道具(時計やメガネなど)
- 常備している物(胃薬、折り畳みナイフ、懐中電灯など)
- 長所と短所
- 睡眠時間と時間帯
- 習慣として実践する運動と頻度
- 好きな食べ物
- 好きな季節
- 好きな音楽
- 趣味
- 休日の過ごし方
- お金があったら買いたい物
- 関心を寄せている対象
- 愛情を寄せている対象
- 普段から親しく接している友人の種類(車好き、ゲーム好き、パーティー好き、動物好き、アウトドア派、インドア派など)
- 恋人の有無
- 理想の異性像
- 尊敬する人物
- 人格形成に影響を与えた過去の出来事
- 心に抱えている欠落
- 何に優越感を憶えるか
- 何に劣等感を覚えるか
- 何に怖がるか
- 他人に言えないような秘密
- 過去の成功体験
- 過去の挫折体験
- 過去の病気経験
- 胸に秘めている信念
- 人生を懸けてでも叶えたい望み
- 意外な特徴(『少女なのに盆栽好き』など)
- 激しい怒りを覚えた時の態度
- 強いストレスを受けた時の反応(声が震える、冷や汗をかくなど)
- ストレス発散方法(ジョギング、歌う、愚痴る、過食など)
- 周囲からどんな人物像を抱かれたいか(誠実、クール、お金持ちなど)
- 職業経験
- 保有資格
- 学歴
- 教養(普段の読書量など)
- 座右の銘
- 経済力
- 生活環境
- 特技と才能
- 問題が起きた時の行動(自分ひとりで解決しようとする、協力者を探す、問題回避を優先するなど)
- 緊急事態の優先行動(ひとりで逃げる、まずは他者を救う、誰かに縋るなど)
- 道徳観・倫理観の強さ
- 貞操観念
- 仕事に対する態度
- 約束に対する態度
- 目上と目下に対する態度
キャラクター設定を作る時に役立つ無料アプリ & ツール3選
小説のキャラクター設定を作る時に役立つ無料アプリ & ツールを3つ紹介します。
紹介するアプリ & ツールのダウンロード方法や使い方は、こちらの記事にまとめています。詳しく知りたい場合は、参考にしてくださいね。
WorldType |設定作りに特化したツール
WorldType は、世界観やキャラクター、固有アイテムなど、創作設定を作りこむことに特化した無料ツールです。
WorldType は、サイト上でデータ編集・保存します。何かインストールする必要はありません。スマホからでも、手軽に利用できます。
次の画像は、 WorldType のキャラクター設定機能です。
- 概要
- 役割・性質
- 名前
- 氏名、ミドルネーム、あだ名、称号
- 出自・生来属性
- 生年月日、年齢、出身地、性別、種族、出身家系・家柄、出身校・出身流派
- 身体的情報
- 身長、体重、外見(髪、顔、服装など)
- 身体的技能
- 人格分析
- 行動原理、過去、今、特定状況の態度
- 性格
- 対人傾向、行動傾向、思考傾向
- 精神的基盤
- 宗教、思想、哲学
- 知識・技術
- 対人関係
- 所属組織
- 経歴
Nola |執筆の総合支援ツール
Nola は、実際の執筆に役立つ色々な機能を備えた創造支援ツールです。
Nola のサイト上でデータ編集・保存するので、インストール不要です。ウェブブラウザから、簡単に利用できます。
こちらは、キャラクター設定を編集する画面です。
各種項目に加えて、イメージ画像を添付できます。 Nola 側が用意した大量の人物画像(プリセット画像)も利用できるので、人物イメージを固める時に役立ちますよ。
- 名前
- 別名・あだ名
- 役職
- 性別
- 年齢
- 誕生日
- 血液型
- 身長
- 体重
- 性格
- 個性
- 能力・スキル
- 特技
- 見た目
- 生い立ち
- 背景
- その他
こちらは、 Nola 側が用意したプリセット画像です。
スクロールバーの長さを見れば分かるように、大量の画像が用意されています。
ArtOfWords |設定作りに特化したアプリ
ArtOfWords は、 Window 用のアプリケーションです。
執筆機能も付いていますが、なんといっても設定機能の豊富さが魅力ですね。
こちらは、基本情報の設定画面です。
さらに詳細な情報を設定することも可能です。
こちらでは、人物像を掘り下げるための質問が用意されています。
小説のキャラクターの作り方まとめ
- 小説のキャラクター設計の4柱
- カタルシス
- 共感と感情移入
- 対立
- 対比
- 小説のキャラクター設計に必要な7要素
- 表向きの顔と性格
- 過去の経験
- 心の闇
- 成長的な変化
- 世界観
- 動機
- 決断と行動
- 小説のキャラクター設定の3つの次元
- 第1次元:表面的な態度、癖、習慣
- 第2次元:思考、価値判断、打算
- 第3次元:本音、衝動、世界観
- キャラクター設計の3つの次元を統合すると、複雑で深みがあり、人間臭いキャラクターが作れる。
- キャラクターに無理にギャップを持たせようとすると、薄っぺらくて味の無いキャラクターに仕上がってしまう。意外な特徴と第1・2・3次元の設定の間に、関連性があることが大切。
- 完璧超人のキャラクターに、読者は親近感を覚えない。何か欠点があるからこそ、キャラクターの親近感を持てる。
- キャラクターの願い・夢・目標を明確にしておくこと。キャラクターの行動の全ては、そのキャラクターが持っている欲求から生まれる。必死に行動するキャラクターには、必死になるだけの理由がある。
- キャラクターが目標達成できなかった時、何か大きな犠牲が起こるなら、読者はキャラクターを応援したくなる。
- キャラクターに『複雑な人間性・神秘性』があると、読者を魅了できる。
- キャラクターの設定は『語らずに見せる』こと。何気ない発言や仕草から、そのキャラクターの性格や特徴を読者に伝えるべし。
- キャラクターと異質な何か(他者、内面、環境など)と対比させると、そのキャラクターの性格を明確に映し出せる。
- 読者の心をつかむキャラクター描写
- 犠牲や不運に見舞われる
- 人情味を見せる
- 他人があ来られるような優れた資質を持たせる